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理論を身体に伝える


日曜日のことです。

下級生にバッティングを教えていたのですが、最初は黙って見ていました。そうするとまぁ、個々の選手でいろんなバリエーションがあります。これを「個性」と言ってしまえばそれまでなんですが、

①今の形が本当に打ちやすいと思っているか?

②別の方法を知らないだけではないか?

という疑問が湧いてきました。 そこで選手を集めてある実験をしてみました。 私から選手にお願い。

「軸足だけで立ってバットを10回振ってみて」

選手は「このおっちゃん、何言ってるの?」という顔をしながら、軸足だけで立ってバットを振りました。

それが終わると次は

「じゃあ次は、投手側の足だけで立って10回振ってみて」

とお願いしました。選手はまた不思議そうな顔をしながら反対の足一本で立ってバットを振ってくれました。

それが終わった時に 「どっちが振りやすかった?」と質問。 全員が「後のほうです」と即答。

私は「そうだよね。バットを振ると投手側に体重がかかるので、投手側の足で踏ん張らないとバランス取れないよね。じゃあ今度は投手側の足だけでもう一度立って、どうすれば一番速いスイングで振れるか、自分で工夫してみて」というお題を出しました。みんないろんな工夫をしながら試行錯誤しました。

そこで私から質問。

「どんな発見があった?」 ある選手は「軸足を振ったら反動がついて強く振れました_」と。う〜ん確かにそうだ。だけど打席で軸足振ってる選手は居ないよね…_ そうすると別の選手が「手を軸足の方に引くと強く振れました_」と発言。そう、その答えを見つけ出すことを待ってたんだよ!

私から「そうだよね。これって実際のバッティングも同じだよ。投手側の足を踏み出した瞬間にはバットを捕手側に引く。そこから投手側に体重移動するんだけど、体重を投手側の足で受け止めなければならない。身体を上手く使って打つためにはこの2つが必要。分かった?」と説明。 その後はみんなタイミングを意識しながら数回の素振り。自分で見つけた答えだから、熱心にタイミングを計りながらいました。

技術指導は正解だけを教えてもあまり身につきません。敢えて逆もやらせて、比較させて、自分で答えを見つけてもらうことも必要だと思います。

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