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『自省する選手』は成長が早い


うちのチームの選手には毎週土曜日に「野球ノート」の提出を義務付けています。私がコーチの時代から始めて、もう1年くらい続けています。野球ノートを読んでいると、記載方法には大きく分けて2つのパターンがあります。

①事実を羅列する場合

②事実の周辺にあることが追記されている場合

①は「素振り○回」とかやったことを「事実」として羅列して書いてあるだけの場合です。事細かく記録すればこれはこれで意味はあるのですが「事実の羅列」は顕在化した事実しか分かりません。書いた本人も事実しか記憶してないからかも知れないし、他のことを書くのが面倒なのかも知れません。しかし数日経ってノートを見返しても、やはり「事実」しか分かりません。

②は「練習後の感想」「嬉しい、悔しいといった感情」「何を目指していたか」「これからどうしたいか」「監督・コーチに何を言われた」など事実から派生するものまで記載されているケースです。特に内面的な「目標」「反省」「今後の意向」などは自らの心を振り返る「自省」という行為がなければ記載できないことです。私はこの「自省」という行為が競技能力を高める上でとても重要な要素だと思います。自ら振り返り、自ら「どう思ったか」「今後どうしたいか」を記載している選手は成長が早いです。それは、振り返り結果や今後の目標が「課されたもの」ではなく「自ら掲げたもの」だからです。

以前、ノートを持参し忘れた選手が、後で自宅にノートを持ってきたことがありました。その選手にこんな話をしました。

「ノートは『提出しなければならない』から提出するのではない。このノートは『こんな選手になりたい』『こんなプレーができるようになりたい』『うまくいかくて悩んでいることがある』といった希望や悩みを俺に伝える機会のひとつだ。ノートを出さないのは自らその権利を放棄することになる。良い選手になりたければ、機会を大切にする人間になりなさい。」

今日も全員のノートへの返事を書き終えました。

「自省する選手」「感情を創り出せる選手」を育成したいと思いますので、土曜日の夜は大変ですが私と選手の交換日記はまだしばらく続くことになりそうです。

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