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指導者としての複雑な心境


何度かこのページでも触れましたが、私には中学2年の息子が居ます。私がコーチをしているチームで投手をしています。

私がコーチを引受けた当時、チームには3年生の投手が居らず、下級生中心の投手陣は体力不足が原因で制球が悪く大量失点を繰り返していました。コーチに就任してからは体力強化を中心に投手陣を鍛えていったのですが、その中でうちの息子は一番の劣等生でした。

我が子が選手として居る中での「コーチ」というのはやり難いものです。どうしても一番厳しく接することになります。この1年間で投手陣の中で私に一番叱られたのはうちの息子でした。そしてメンバーの決定など編成面は監督にお任せし、私は一切口を出さないことを徹底しました。息子はずっと控え投手のままでした。

この冬、うちの投手陣は本当によく走りました。私が課す厳しいトレーニングにもしっかりついて来てくれました。そして監督から

「春季大会の件ですが、●●(私の息子)を『1番』で行きます」と告げられました。

教え子の中の「一番の劣等生」が「1番」を獲得する。普通ならとても感慨深いことなのですが、これがうちの息子だけに複雑な心境です。背番号をもらって来た息子にこう告げました。

「この冬、お前は確かによく頑張った。だけど今回お前が『1番』をつけることに納得していない人も居るかもしれない。もしかすると『コーチの息子だから』と思っている人だっているかも知れない。でもこれはお前の宿命だから、お前は自分で結果を出して周囲の声を封じるしかないんだよ。」

と。息子は神妙に私の言葉に頷きました。

うちの投手陣の競争は次フェーズに入りました。

「1番」をつけた経験のある投手は息子を含めて3人。他の投手も含めて全員にチャンスはあると思っています。グラウンドに立てば「親である前にコーチ」です。

「『1番』の死守する」「『1番』へ返り咲きを狙う」「4人目の『1番』を狙う」お預かりしている子どもたちの目標はどれも同じくらい大切な目標です。

今まで以上にし烈な競争になると思います。 すべての目標に対して公平に、誠実に向かい合うこと。 それがうちの投手陣底上げに繋がると信じています。


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大変ご無沙汰しておりました。約1年ぶりの投稿となりました。 まずは私の近況から。 昨年、長年指導に携わっていたボーイズのチームからポニーのチームに移籍しました。 現在指導に携わっているチームは『Player's Future First』を徹底し、指導者自身が積極的に学ぶ姿勢を継続するスタッフに囲まれて、私自身、一層野球が好きになりました。チームの理念に賛同する選手も徐々に増え、夏にはポニーの選手