私は練習中、ほとんど選手に口を出しません。
だいたい練習時間の8割くらいは黙って観ています。
これは私の指導者としての経験則ですが、小学生の場合は1日に修得できることは1つ、または2つくらいが限界です。
その「貴重なひとつ」に何を選ぶかは選手にもよるのですが、観点は2つです。
1.放置すると故障に発展するリスクのある癖
2.その子どもが今日、一番興味を持って取り組みそうなこと
1は想像が付くと思いますので、2について説明します。
例えば、「四球を連発した投手には制球をよくするための練習」など、本人が課題認識をしてたり、上手くいかなくて困っているものを見つけて「こういう練習あるけどやってみる?」と言って指導します。そして、目標設定はひとつだけ設定します。
「今日は●●ができたら100点(^_^)/」
で良いと思います。中途半端にあれこれやるよりも、「ひとつのことを徹底的に身に付ける」方が効果的ですし、成果が見えることで子どもにも達成感が芽生えます。逆に中途半端な修得は、1週間経つとかなりの確率でもとに戻ります。
私にとって「観てる」は一番効果的な「ひとつ」を選択するためのとても貴重な時間です。 野球未経験者の方でも、ずっと観察して「上手くできている時」「上手くいかなかった時」の違いを探せば、いろいろ分かるものです。
そして何よりも、「ちゃんと観てくれている」ということが、子どもにとって一番嬉しいことだと言うことに気付くと思います。