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慣性の法則を有効に活用しよう


歩いている時に足元の石に足が引っかかると左のようになりますよね。

これは石によって足の動きがせき止められるのに対して上半身には「慣性」が働いているためにこのような状態になります。

野球においても「慣性」が技術的にとても大きな影響を及ぼしています

今回は野球における「慣性」について書きたいと思います。

【投球における『慣性』の作用】

左はご存知楽天の則本投手です。最速157km/hを誇るパワーピッチャーです。

則本投手に限らず投手は左足を上げてから踏み出す時に①並進運動がかかります。並進運動は球速に大きく影響を及ぼす運動です。

並進運動から実際の投球に入る時には左足で②並進運動をせき止めます。ここで石に躓くのと同じ状態になります。②の動作がしっかり行えると③上半身に慣性が働いて腕が振れます

①の並進運動を円滑に行うには股関節の柔軟性が必要で、②でせき止めるためには左股関節の強さを含めた脚力が必要です。股関節や脚力が弱い投手はここで膝が揺れることが多いです。そうすると慣性が働きにくくなるので球威にロスが出ます。

「投手は下半身が大事」と言われる理由の一つがこれです。下半身の弱い投手は慣性の恩恵を受けられないのです。

【打撃における『慣性』の作用】

上記の投球と同じことが打撃にも言えます。バックスイングから左足を踏み込んだ時の①並進運動、②踏み込んだ左足で並進運動をせき止め、③慣性でヘッドが走る

原理は投球とほぼ同じだと思います。

小学生などに多いですが「スイングが波を打つ」選手が居ますよね?

小学生でスイングが波を打つ選手は②に問題があるケースが多いです。左膝を注視していると膝が揺れると思います。そういう選手はバットの出し方をいくら指導してもスイングは改善されません。

本日紹介したことはほんの一例ですが、野球は物理の影響を受けた技術がたくさんあります。物理を理解すれば野球技術への理解も進みます

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