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誉める


育児本や教育論に触れると、最近は「誉めて育てる」「具体的に誉める」など耳障りの良い言葉が並んでいます。「そんな甘いもんじゃない。厳しさや統制は必要だ!」というつもりはありません。概ね賛成です。概ねは。

私の少ない経験に基づく見解ですが、子どもを「誉める」と大きく2つの反応に分かれます。

①「誉められた経験」を糧に更に努力する

②安心して手を緩めてしまう

指導者としては①の効果を期待して「誉める」のですが、②に陥ってしまうケースもあります。この数年①②は何によって変わるのかいろいろと考察し、ひとつの有力な仮説にたどり着きました。

②に陥る子は、何かに取り組んだ時の「結果」だけで評価される経験を多く持っているように思います。「結果」は「努力が結実する」という場合もあれば「たまたま結果が出た」という場合もあります。どちらであろうが「結果」が出て、その結果だけに基づいて「誉められる」と、結果が出ることで安心してしまったり、他力本願に陥ってしまったりします。

一方で「結果+プロセス」「プロセスのみ」を誉められた経験のある子はプロセスを大切にし、更にプロセスを進化させるために、努力を継続・進化させるのではないかと思います。

教育論にも「誉める時は具体的に」と記載されている本や論文はたくさんあります。しかし「具体性」はただ結果を細かに捉えて誉めるのではなく、「プロセスの正しさ」を添えて誉める方が効果的だと思います。

「あの難しい内角球を肘を畳んで上手く打った!」ではなく、「苦手だった内角打ちから逃げず、誰よりも積極的に練習してきたからだよ。ナイスバッティング!」と誉めた方が「明日も素振りやろう!」という気になるのではないでしょうか? プロセスを誉めるために必要なことは? まずグラウンドで子どもたちを注視することだと思います。


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