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「故障明けの投手」の扱い方


私自身、そして私が指導した投手で肩肘に深刻な故障をした投手はこれまで居ないのですが、「故障明けの投手」の扱い方に関する質問を頂いたので、私なりの考えを書きたいと思います。

まず大前提ですが「故障する(した)投手には投球動作等に何らかの問題がある」ということに対して指導者が重大な課題意識を持つことが重要だと思います。仮に故障が癒えて医師から「投球OK」の診断が下りたとしても、故障の原因となった「投球動作の課題」は何も解消していないです。

このことを認識している指導者が少ないように感じます。

故障が明けた投手に対しては、「もう使える」と急いで試合に復帰させるのではなく、「再び故障させない」という意識を高め、投球動作の改善に努めるべきだと思います。そしてその時に重要なのは「第三者の意見を聞くこと」だと思います。

自分が指導していて故障してしまったのであれば、自分では見抜けない課題があったと考えるべきだと思います。「自分は投手のことはわかっている」と意地を張らず、素直に他者に教えを請うべきだと思います。指導者のつまらないプライドに固執することで、選手の故障を再発させる方が数段無様だと思います。

主戦投手が故障した時。

これは指導者もチームも「1人の投手に依存しないこと」を学ぶ機会です。他の投手に機会を与え、指導者は一生懸命指導することで、「エースに依存しないチーム作り」を目指すべきだと思います。その意識が低い指導者は故障明けの「お気に入り投手」を急いで戦線に復帰させて、結果として故障を繰り返すといったことも少なくありません。

エースが離脱すると、一時的にチーム力は落ちるかも知れません。

でも選手の未来を閉ざしてしまうことに比べれば、そんなの些細な問題です。私は「自分の指導で投手を潰してしまうかも知れない」という恐怖心がいつもあります。だからこそ投球練習の時にはものすごく投手を注視しますし、試合中もちょっとでも木になることがあれば「足を怪我してない?」など投手に直接聞きます。

チームの投手に故障が発生した時は

①その投手には技術的課題があるという課題認識

②その選手に依存しないチーム作りを目指し、復帰を焦らない

の2点がとても重要だと思います。

自分が指導している間に同じ投手が同じ部位を2度故障する、というのは私の価値観では指導者として恥だと思います。


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