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『後付けの根拠』にも意味がある


「おい、今の配球の根拠は何だ?」

これは野村克也氏が監督時代、所属チームの捕手によく問いかけた疑問です。「『打たれたこと』『抑えられたこと』どちらにも根拠がある」ということの裏返しだと思います。

「こうすれば抑えられるはず」という根拠(配球を決めた理由)が間違ってなければ、投手がその通りに投げる努力が必要だし、根拠が間違っていれば、根拠(=考え方)から正さなければならないということだと思います。 選手が「根拠を持ったプレーをする選手」に育ってくれるためにはどうすればいいのでしょう?いきなり「根拠を持て!」とだけ言い放つと、「根拠が見出せない場面では何もしない」という選手になると思います。サラリーマンでも「エビデンスが取れないと何もしない」という方はいます。

私は「先ずは後付けでもいいから理由を持て」と指導します。会社でも部下に同じことを言います。後付けでも「理由付けをする癖」がつけば、だんだん「こうすればうまく行くはず」と先付けのことにも理由が立てられるようになってきます。最初は正しくても間違っていてもどっちでも良いと思います。やっているうちに精度は上がります。「習うより慣れろ」です。

社会に出た時、自立した大人になるためには「能動的に目標を立てること」は重要な要素だと思います。「内発的動機形成」という言い方をされることもあります。「できたらやる」みたいな曖昧な回答をするのではなく、野球を通じて「私ならこうやって成し遂げる」と言えるような大人になって欲しいです。

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