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「早期着手」は「機会創出」である


土曜日の練習。午前中に打撃練習をして昼食時間へ。「食事が終わったらグラウンド整備をして午後の練習に備えるように」と言い渡して昼休みへ。まずはいつも率先して行動する選手が一番にグラウンドに出てグラウンド整備を開始。触発されたのか、次々と選手がグラウンドに出てきた。全員がグラウンドに揃った時、最初の選手が出てきてから30分が経過していました。

午後の練習を開始する前に全員集合。

「俺は黙って見ていたけど、最初の選手が出てきてから全員が揃うまで30分が経過していた。最後に出てきた選手は最後だけ帳尻を合わせて『上手くごまかした』と思っているかも知れないが、他の選手は言わないだけで『あいつは卑怯だ』と思っている。そんな選手がスターティングメンバーに選ばれても他の選手に祝福されないし、仲間として認められるかどうかも分からない。」

更に「それにグラウンド整備は自分で実際にトンボを使って整備しなければ綺麗にグラウンドをならす方法は身につかない。グラウンド整備も満足にできない状態で高校に行ったら『クラブチーム出身のくせに何やってたの?』と馬鹿にされるぞ。そうなったら高校生活は『マイナスからのスタート』だ。一方で綺麗に整備できる選手は先輩に『俺の守備位置を担当してくれ』と呼ばれ、それが『ティーバッティングやるから球を投げてくれ』となり、その次には『今日はお前も打ってみるか』と変わっていく。敢えて名指しはしないが、サボっていた奴らは自ら『機会』を閉ざしているんだ。今日の『30分の差』が続けば中学の間に『100時間以上の経験の差』になる。これは取り返しの付かない差になる。自らの行動を反省して午後の練習に取り組んでほしい。結局損するのは自分だ。」

と久々に長めのお説教。

野球の世界で年齢が上がるとともに「機会創出」は自分で行わなければなりません。小学校の時は周りがお膳立てしてくれても、高校になると待っていても勝手に機会は来てくれません。自分で掴み取りに行かなければならないのです。 職場でも「自ら機会創出をできる人」と「与えられるのを待っている人」ではその成果に大きな違いがあります。グラウンドでの何気ない行動にも「社会の縮図」は存在します。 「自ら機会を創り出す」ためにも「早期着手」は重要です。

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