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足の速さは才能じゃない

大変ご無沙汰しておりました。

今年は個人的に「自己研鑽の1年」と位置付けて、本業も野球も新たなことを学びながらレベルアップを図る年として学習を行なってきました。


その中で野球指導に生かせるものとして「走りの学校」の普及指導員の資格を取得しました。


私はもともと「野球は正しく努力すればある程度までは誰でも上手くなる」と常々申しております。同時に「足の速さ」にも同じようなことを思っていました。もともと2本の足で走ることは同じ。骨の数だって関節の数だって同じなのになぜ走力に差が出るのか?そこにずっと疑問を持っていました。


「足の速さは才能じゃない」という「走りの学校」の理念に共感し、講習を受けて指導員の資格を取得しました。「足が速い」を論理的に理解し、その論理を実践できるような「走るテクニック」を指導することができれば、選手の可能性が広がると考えたからです。


走りには「ランニング」と「スプリント」があります。

私もこの2つの違いを学んだ時に野球選手には「ランニング型」の走り方をする選手が多いことに気づきました。野球では姿勢を低くしてすり足のように動く動作も少なくないので走り方もランニング型の走り方になりやすいのでは?と考えました。また野球チームでは「体力強化」という名目で整列してランニングを長い時間行うチームも多いです。


ちなみに「ランニング」と「スプリント」ではスピードは「スプリント」の方が早いですが、「ランニング」の方が筋力負荷的には楽です。だからマラソンランナーは「ランニング」で走り、短距離走の選手は「スプリント」で走ります。


中学生の場合、トップスピードに達すると0.1秒で80cmくらい進みます。0.1秒速くなれば80cm手前でアウトになっていた走塁がセーフになります。80cm届かなかった打球が捕れるようになります。野球選手にスプリント技術があれば野球選手として可能性が広がると確信しています。


野球チームでは

①ランニングメニューを多く取り入れている

②練習時間自体が長い

③姿勢を低くする機会も多い


このへんの理由で、ランニング型の走り方をする選手が多いのでは?と思います。


それでも野球界では旧態依然としたランニング中心の体力強化を延々とやっているチームは少なくありません。ランニング自体を否定するものではありませんが、ランニングで足は速くなりません。試合中にランニングを求められるプレーはありませんから、ランニング技術が上がっても野球は上手くならないことになります。これはチーム全体で「スプリント走法」の必要性を理解し、指導者が積極的に取り入れていく必要があると思います。


実は8月から新たなチームを指導しています。

チームでは監督や他のコーチも考え方が先進的なので、スプリント走法の重要性を理解してくれています。スプリント練習の時間を取ってくれます。選手も好奇心を持って積極的にスプリント走法を学ぼうとしてくれています。恐らく数ヶ月で結果が出るのではないかと手応えを感じています。


足が速くなるとプレー自体に積極性が出てくるなど、副次的な効果もあります。私自身も継続学習に取り組みながら、結果にコミットして指導にあたりたいと思います。

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