今週からチームは本格的な冬練習に入りました。
今年は思うところがあって、ほとんどのトレーニングメニューにおいてストップウォッチを導入することにしました。
うちは中学硬式野球のクラブチームです。
クラブチームの選手は少なからず「高校野球」を意識して入団してきます。だからこそ我々指導者も「高校野球」「高校野球の先」を意識しながら選手を育成していく必要があると思っています。「高校で通用する選手」に育てて送り出すためにこの冬に何をするべきか?考えた結果、「動きのスピードを高める」という結論に達しました。
①100分の1秒であってもタイムを縮めることによる「達成感」
②所定タイムに到達するまでやり切る執着心
前、後ろ、横。。。全てストップウォッチとの戦いです。
「シャトルラン、まじでキツい」
とか言いながらも、選手は精力的に練習に取り組んでくれました。
そんな時にこの夏に高校野球を終えたOBがグラウンドを訪問してくれました。
「自転車で通りかかったら見かけたので寄りました。」
嬉しいですよね。
髪の毛が伸びて少し大人びた表情に成長を感じながら、昔話も交えながらしばらく談笑しました。その中で彼に「高校の野球部に入って一番最初に感じたことは何?」と質問してみました。そうすると彼は「動きのスピードの違いですね」と即答。
「最初は先輩たちのスピード感に圧倒されました。パワーの差以上に衝撃でした。そしてスピードに慣れてきた時に『やれる!』という手応えを感じました。」
やっぱりコレだ!教え子のおかげで迷いはなくなりました。
この冬は「スピードアップ」中心で選手と向き合いたいと思います。持てる技術を駆使して選手のスピードアップに貢献できるよう活動していきたいと思います。「スピードアップ」はフィジカル的な要素だけではありません。決断の早さ、予測するスキル、主体的な姿勢など、様々な要素によって「スピードアップ」は実現します。単にメニューを課すだけでなく、目的や期待効果に対して理解を促進し、「どうせやるならこんな風にやりたい」「どうせやるならコレを目標にしたい」といった気持ちを形成できるよう、私もコミュニケーションスキルを磨いていきたいと思います。コレなら専用グラウンドを持たない我々にもできます。
「達成感」と「成長感」を日々実感できるような冬練にしたいと思います。