今日は他チームとのオープン戦とその後来年度新入部員向けの体験会を行いました。
体験会を終え、球場の片付けを終えようとした時、
「コーチ!こんにちは。今日はありがとうございました!」
ある選手から声をかけられました。
その選手はオープン戦を戦った相手チームの選手。そして彼は私の学童野球コーチ時代の教え子でした。彼と初めて出会ったのは彼が小学校2年生の時。当時はボールを怖がり、キャッチボールも満足にできない状態。そしてどちらかというとおっとりしていておとなしい子。そういう子って、中学生になる時に他の競技に転向してしまう子が多いのですが、彼はうちとは別のクラブチームで野球を続けました。そして今日の再会。
試合中も大きくなった体と逞しくなったプレーを見て、敵チームなのにその成長をたまらなく嬉しく思いました。
その子が試合が終わった後、うちの体験会が終わるまで待っていてくれたんです。
私に挨拶するために。
「お前、待っていてくれたの?」
「はい。コーチと話をしたかったので。」
「ありがとう。お前、5番打者なんだな。今日はお前にやられたよ。」
「いやぁ、そんなことないですよ。」
「野球、楽しいか?」
「凄く楽しいです!」
「これから冬になるけど、冬練頑張ってもっといい選手になれよ」
「はい、頑張ります!」
凄くいい子でしょ?
過去の縁を大切にし、自ら行動することで切れかかった縁を再び手繰り寄せようとする。こういう子はこれからも人の縁を絶やさず、人に囲まれた人生を歩むことができると思います。私は「野球が上手い」なんてことよりも数段大事なことだと思います。
立派に成長したなぁ。野球続けていてよかったなぁ。
こういうことがあるから、指導者を続けられるんですよね。
私が彼にとって良いコーチだったかどうかは分かりません。でも彼が良い子に育ってくれたからまた繋がれたんだと思います。もしその成長に「野球」が寄与しているのなら、私の活動も少しは人の役に立っているのかも知れません。