top of page
  • Baseball-Knowledge

ファールグラウンドも『グラウンド』です


私が住んでいる横浜市は人口も野球チームも多く、グラウンドを持っていないチームは毎週のグラウンドを確保することがとても大変です。

球場練習はグラウンドを持っているチームにとって「当たり前」のことでも、グラウンドのないチームにとっては「有り難い機会」です。

ポジティブに考えれば、数少ない球場練習は「感謝の心」を学ぶチャンスでもあります。

グラウンドに出れば張り切って練習する。

指導者も目一杯動かせるようなメニューを組んで、積極的な声がけで広いグラウンドで練習できていることを体感させる働きかけも必要です。

そして練習が終われば、不慣れな球場のグラウンド整備も行います。

広いファールグラウンドまでトンボをかけて、球場の広さを体感し、整備して綺麗になった球場を眺めて『丁寧に整備することで得られる達成感』を体感させる。私はそれも含めて『野球』だと思います

フェアグラウンドだけちょこちょこっと整備しただけでは整備とは言えません。

だってファールグラウンドも『グラウンド』ですから。やり方がわからない選手、やっても下手な選手もいます。そんな時は指導者がトンボを持って見本を見せる。これならアラフィフで、日々体力の衰えを感じている私でもできます。

中学硬式野球クラブチームの指導者をしていると、やはり「高校で通用するような技術をつけて送り出してやりたい」という思いは強いのですが、それ以上に「この子は本当に野球が好きなんだな」と周囲が感心するような選手を送り出したいです。

本当に野球が好きな子はグラウンドに入ると声出しも道具の片付けもグラウンド整備も何でも一生懸命やります。「全てが機会だ!」とわかっているからだと思います。そういう子は何からでも着実に学んで成長します。小手先のプレーだけを詰め込んで「野球が上手くなったような気分」だけを醸し出したところで、そんな薄っぺらいメッキはすぐに剥がれます。

今日の話はちょっと精神論っぽいですが、ファールグラウンドの整備をサボるような選手は試合でファールボールを追いきれなかったり、他の野手に捕球を任せてしまうような選手になってしまうような気がします。

私だったら率先してファールグラウンドも一生懸命整備するような選手に「もう1打席チャンスをやるか!」という気になりますし、そんな選手の努力を見逃さない指導者であり続けたいと思います。


閲覧数:997回0件のコメント

最新記事

すべて表示

選手が成長するのは技術だけではない

週末は春の公式戦に向けた最後のオープン戦を行うために千葉県まで遠征しました。 うちにある故障中の1年生選手がいます。 最近、腰痛によって戦線を離脱しました。今回の公式戦出場は難しく、今回の遠征も帯同はしているものの、試合出場は見送ることにしました。 球場に到着して、鍵が開くまでの間、選手は球場周辺のスペースを使ってウォームアップを行います。当然私は選手のコンディションを診るためにアップを注視してい

「求めあうこと」より「与えあうこと」

「企業」は経営者と労働者が存在し、労働者は「労働」と「対価」のバランスによって成り立っています。対価(=給料)を貰うために労働が求められ、組織全体の生産性を高めるために会社の規則を遵守することを求められます。対価の代わりに何かしらの「権利」によって労働が報われる場合もあります。つまり労働者が「権利」を主張するのもその背景には「労働」があるからこそ成り立ちます。「労働者」「経営者」それぞれにプロフェ

「厳しさ」と「過干渉」は別物

子どもは周辺にいる大人の影響を受けて成長します。 何事においても一番近くにいる大人といえば「保護者」ですし、学業であれば学校の先生、野球であればグラウンドにいる指導者かも知れません。 「私は我が子を甘やかしています」と公言する保護者はほとんどいないと思います。「立派な人に成長して欲しい」という想いを持って、時に優しく、時に厳しく育てていると思います。 さて「厳しさ」とは何でしょう? 「あれやった?

bottom of page