このイラスト(下手ですみません 笑)は 人間の眼の動きに関して説明するために描いてみました。
人間の眼は左右横並びについています。多くの方はご存知だと思いますが、2つの眼を使って人間は物体との遠近感を測ります。また眼球の動きは横の動きの方が得意で、縦の動きは不得手だと言われます。
余談ですが、日本人は縦書きの文字を読むので欧米人に比べて眼球の縦運動の能力が優れているという学者さんもいらっしゃいます。
さて野球の話です。
このBlogの「慣性の法則を有効に活用しよう」の回で「並進運動」の話を書きました。投球、打撃どちらにも並進運動は必要なのですが、今回は打撃の時に並進運動に伴う目線の動きが打撃結果に大きく影響するという話です。
特に小学生は同じ真ん中のボールでもクリーンヒットする時もあれば空振りする時もあります。これには大きく分けて2つの要因があると考えられます。
①筋力が弱いためバットスイングの軌道が意図した通りに描けない
②目線が動くことでミスショットを起こしてしまう
①は筋力の向上とともに自然と解決します。
しかし②は高校生くらいになってもこの課題を持ち続けている選手もいます。この課題を持った選手は空振りまではしなくても「捕らえた!」と思ったらバックネットにファールが飛んでしまいます。目線が上下に動いてしまう原因も大きく分けて2つくらいあります。絵で説明したいと思います。
また内川選手にご登場頂きました。
この写真で説明すると、股関節の弱い選手は並進運動の時に左足が緩むことでいわゆる「左側の壁」が崩壊することで目線が動いてしまいます。
あと軸足に体重を残したままで回転すると軸足の膝が落ちてしまうことがあり、その場合にも目線が動いてしまいます。私が選手を見ている限り、前者の課題を抱えている選手は小・中学生に多く、後者の課題は高校生や大学生でも見かけます。
並進運動で目線を保つために必要なのは下半身の使い方が大きく影響します。これから寒くなっていきますが、しっかり足腰を鍛えて「目線の上下動なく並進運動ができる選手」になってほしいです。