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『センス』について再び語ります


「彼はセンス抜群」「あの子はセンスがない」

センス、センス、センス…。

よくグラウンドで耳にする言葉ですよね。でも「センス」って何なんでしょう?私は「センス」という言葉をグラウンドでは使わないように意識してます。分かりにくいからです。

以前このページで「センス」とは「状況判断」「オプション(実行手段)選択」「実行精度」全てに優れた選手が「センスが良い」と評価される傾向がある、と書いたことがありました。

今日は思うところがあって「実行精度」をもう少し細分化して書きたいと思います。 「実行精度」とは「意図したことをプレーで表現する能力の高さ」ですが、これを形成する要素は下記のものがあると思います。

①スピード ②パワー ③持久力 ④柔軟性 ⑤技術

「センス」というと⑤「技術」が注目されがちですが、技術のレベルは①〜④の要素によって制約を受けます。具体的にいうと、スイングスピードが遅い選手は他の選手よりもバットを早く振り始めないといけないのでボールの見極めが悪くなります。柔軟性に課題のある選手は守備範囲が狭くなったり、持久力に課題のある選手はプレーの再現性が低かったりします。パワーのない選手は打てるコースが狭くなるような制約が発生する時もあります。

言い換えると「センス」は体力的な要素で制約を受けると考えられます。体力の無い選手に高度なプレーを要求することは故障の原因になります。学童軟式野球で変化球を禁止しているのはこれが理由ですね。

私は「センスのある選手」を育成するためには「技術と体力のバランスを取ること」はとても重要だと思います。体力の無い子にグローブのハンドリング技術を教えると、動かなくても捕れてしまうので、余計に動かない選手になります。バットが重くて振れない右打者にライト打ちを教えると、「右方向にしか打てない打者」になります。選手が持つ「スピード」「パワー」「持久力」「柔軟性」に合わせた技術指導と、これら基礎体力の向上を並行させることが必要だと思います。

私は「センス」とは「与えられるもの」ではなく、「選手と指導者が二人三脚で努力して創るもの」だと思います。


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