WORLD BASEBALL CLASSIC 2017™_が終了しました。戦前は何かと批判された侍JAPANでしたが、連日手に汗握る熱戦を繰り広げ、「日本野球の質の高さ」をみせて頂けたと思います。特に投手陣は失点が多い試合もあったものの、前回までの3大会と違い、持ち前の制球力に加えパワーで相手打者を圧倒する場面も多く、日本人投手の新たな可能性が見られた大会だったと思います。侍JAPANの選手及び関係者の方々に深い敬意を評します。
一方で指導の少年野球指導の現場に身を置く者として考えさせられることもありました。指導者として大した実績もない私が言うのもおこがましいですが、
「世界で戦える野球選手」を輩出するために私自身もっと野球を勉強しないといけないと感じました。それは「打撃」です。
侍JAPANの打線はずっと好調でした。しかし準決勝のアメリカ戦では4安打と沈黙しました。原因は「150km/hを超える『動く球』対策」だと思います。
現在、NPBでもツーシーム、カットボール、ムービングファストボールなどの動く球を投げる投手はたくさん居ます。しかし、150km/hを超える動く球を投げる投手は皆無です。松井秀喜氏はMLBの投手に対応するためにポイントを近くしたと何かで読んだことがあります。イチロー選手は奥行きの広い打撃でたくさんの安打を積み重ねて来ました。ドミニカやプエルトリコの選手も全体的にポイントは近めです。
日本の軟式球はグリップをあげて、ダウンスイングでちょこんと前で捉えても学童野球ならホームラン打てます。高校生も金属バットでそこそこの筋力があれば少し芯を外してもスタンドまで届きます。
でもこういう打ち方で成功事例を積んでも世界と戦えないのではないか?と感じています。
次の試合に勝つことも大事ですが「選手の将来」に想いを馳せて選手と向き合うのが指導者だと思います。選手が「世界」を夢見ているなら、指導者も「世界」を見据えて指導に当たるべきでは?と感じました。私も経験則に甘んじず、もっと野球を勉強しなければ、と感じました。
私が言っていることは大言壮語かも知れません。でも侍JAPANの選手たちがあんなに頑張って好試合をみせてくれて、「いつか世界で戦いたい」「俺が仇をうちたい」と夢を抱いた子どももたくさんいたと思います。
「子どもの夢に真剣に付き合う」 野球指導者のあるべき姿なのではないかと思います。