2月に入って私のFacebookタイムラインにも友人たちからのグラウンドでの試合の様子が綴られる投稿が増えました。野球の季節に入ってきました。
私は冬練習で「忘れられない2つの思い出」があります。
1つは苦い思い出、もう1つは成功体験です。
まず「苦い思い出」は小学校5年生の時。当時リトルリーグに居た私は秋のシーズンは絶好調でとても良い打撃成績を収めることができました。監督からは「春になると投手の球が速くなるから冬にしっかりバット振っとけよ」と言われましたが、その冬はチームに課された最低限の練習しかしませんでした。そうすると春からは大スランプに陥り、一度はレギュラーから外されてしまいました。屈辱的な思い出です。それ以来「基礎練習や新しい技術を習得するための反復練習、体力強化は実戦練習や試合が多い季節には時間が確保できない。冬にやるのが一番効率が良い。」と気づき、冬練習を重視するようになりました。
「成功体験」は大学1年生の時。大学野球のパワーやスピードに驚き「今のスタイルでは自分は大学では通用しない」という危機感を感じ、「ひと冬で軟投派からパワーピッチャーにモデルチェンジする」と決めて、嫌いだったウエイトトレーニングを始め、効率よく球速を高めるようフォームの改造にも取り組みました。その結果、大学2年の春には奪三振のリーグ記録を樹立するくらいのパワーピッチャーに生まれ変わることができました。
私はこの2つの経験から「冬練習は地力を高めるためのもの」「春になると地力のある選手が勝つ」と思っています。秋のシーズンとは気持ちを切り替え、生まれ変わるくらいの気持ちで取り組んできた選手は絶対に結果が出ると信じています。逆に小手先の技術や奇策で勝ち上がっていたチームは春にメッキが剥がれます。 厳しい練習を乗り越えてきた選手が元気よく、質の高いプレーを見せてくれる季節が近づいています。春が楽しみです。