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型を知ってこその『型破り』


数年前に学生さんを対象としたイベントで、あるベンチャー企業の社長さんが講演をされました。起業した時の志、物事の着眼点や思考法など、自らの体験を交えたお話はとても有意義なものでした。その後質疑応答の時間が設けられ、1人の学生さんが

「将来起業するような人になろうとしたら、学生の時からやっておいた方が良いことはありますか?」と質問しました。

社長さんは「まずは学校の勉強を頑張ってください」と言いました。

そしてこう続けました。

「イノベーションを起こせるのは『普通』を知ってこそだと思います。皆さんは学生なんだから、まずは今やっている勉強を一生懸命やって、『自分の型』を作って欲しいです。『型を知ってこその型破り』だと思います。」

私より10歳くらい若い社長さんでしたが立派な方だと思いました。

野球も同じだと思います。「奇策」「トリックプレー」「変則投法」など野球にもいろんな「型破り」があります。「型破り」は奇をてらうためにすぐに成果が出やすかったり、見た目にもインパクトがあるので魅力的に見えます。でも私は奇策を多用することは「相手を翻弄する」のではなく「自分自身が翻弄される」のではないかと危惧します。「策に溺れる」です。

やはり野球も「型を知ってこその『型破り』」だと思います。

小中学生は、まず基礎技術を高め、セオリーを熟知することに時間を費やした方が良いと思います。「基本は何か?」「普通とはどんなものか?」を会得することに時間をかけるべきだと思います。「普通」を知っているからこそ、「ここしかない!」と奇策を投じることができると思います。

投手であればタイミングを外す練習よりも、まずは指にかかったストレートが投げられる練習をすること。打撃ならセフティーバントやバスターよりも徹底的にセンター返しを磨くこと。

「当たり前の大切さ」を知る選手こそ、将来「効果的な奇策」を講じることができる選手になると思います。

大事な時に「自らの決断で効果的なカードを切れる選手」になって欲しいです。


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