選手に「打てるか?」と聞いた時、「打てます!」という選手と「わかりません」という選手、どちらを使いますか?
選手の自己評価に依存せず、正確に選手の力量を見極めて判断することは指揮官として大切な素養だと思いますが、力量が同じくらいの選手であれば、やはり「いける!」という気持ちを持った選手を起用する方が良い結果が出る確率が高いように思います。だからこそ選手は自ら「いける」という気持ちを造り、周囲に表現しなければなりません。
これが「有言実行」の最初のステップだと思います。
しかしながら最近の子は約束をしても「行けたら行く」とか、「できたらやる」とか「条件付き約束」とでも言うのでしょうか?なんかそういう子が多いように思います。どこかで「できなかった時の保険」をかけたような言動を多く耳にします。
結果は「転がり込んでくるもの」ではなく「自らの知恵と行動によって創り出す」からこそ価値があり、自信になります。「不言実行」が悪いとは思いません。「有言不実行」よりは数段良いと思います。しかし「不言実行」は「途中で妥協する自分」をどこかで許しているようにも感じます。
目標を明確にして、目標達成に対して妥協なくこだわる人になるためには「有言実行」の場面が必要だと感じます。
条件付きなどではない
「明確な約束」を行い「約束は絶対に守る」、これも「有言実行」だと思います。「約束を守ること」は人の道徳観としても大切なことだと思いますが、「目標達成意欲に溢れた人財」を育成するためにも必要なことだと思います。
しかし「約束は絶対」を強調しすぎると「条件付き約束」を脱することはできません。グラウンドでは指導者が、職場であれば上司が「約束(=課題)の難易度調整」をしてあげる必要があると思います。「簡単な約束」であれば「100%の達成」を求めますが、「難易度の高い約束」であれば、あらかじめ(この『あらかじめ』が重要です)「80%くらいの『ここまでできたらいいよ』というポイント」を同時に設定すること。そうすれば「難しいことをやろうとしている」ということを双方が理解できるため、相互信頼関係を構築しやすいように思いますし、課される側は思い切って取り組むことができるように思います。 相手が子どもであっても「約束は大切に」です。