グラウンドで選手を診ているとその練習態度は様々です。 ふざけながら練習していると怪我や事故の原因となる場合もありますので、真剣に取り組む必要があります。
この「真剣に練習する」っていろんな見方があります。
指導者の指揮命令に対して従順に従うだけの選手を「真剣に練習している」と呼ぶことに私は抵抗があります。グラウンドで見ている指導者の顔色を伺いながら練習に取り組んでいる選手は本当に集中して野球ができているのでしょうか?
「課せられたノルマ」であったり「自ら掲げた目標」を達成することに集中して取り組んで、諦めず行動している姿勢こそが「真剣に取り組む」ということなんだと思います。指導者に評価されたところで、結局競技で結果が出なければ練習している意味はないです。野球は採点競技ではありません。「他人からの評価」にゴールを置いているとすれば、その選手はゴール設定を間違っていると思います。
だからこそ練習には「チームとしてのゴールを設定すること」「選手に自らの目標設定を促すこと」が必要なんだと思います。指導者は「自分に対して従順な選手」をそれだけで「真面目だ」「練習態度が良い」と評価してはいけないと思います。
できなければ悔しがりできれば心底喜ぶ。それくらい一心不乱に追いかけてこその「真剣」です。我々指導者は「熱中できるような目標設定をすること」「目標を見失わないように助言や行動支援すること」「時には適切な目標への修正をサポートすること」が必要なんだと思います。
我々が野球を通じて育成したいのは「自分に従順な兵隊」ではなく、「自律した人間」だからです。