試合を観戦する保護者の皆さんは固唾を呑んで我が子のプレーを見守り、個々のプレーに一喜一憂するものです。それは親として当然のことと思います。我が子の努力を毎日のように傍で見守っている親であれば尚更です。
しかし我々指導者は、選手のプレーの善し悪しに保護者と同じ目線で「一喜一憂」する訳にはいきません。結果論で誉めたり叱ったりしてはいけないと思います。なぜなら「結果」は「必ずしも本人の能力や努力に起因しないから」です。
「良い結果」というのは「自ら掴み取ったもの」もあれば「勝手に転がり込んできたもの」もあります。「結果」は同じであってもその価値は等価ではありません。当然「自ら掴み取ったもの」を高く評価しなければなりません。そのためには冷静に見極めることが必要です。そうしなければ選手は自発的に努力しなくなるからです。
「自ら良い結果を掴み取った経験を持つ選手」は「同じ結果を再現する(=次も良い結果が出る)」確率が当然ながら高いです。
「良い結果の再現性」を高めるためには「冷静かつ正確な振り返り」が必要です。「感情的になること」は「冷静かつ正確な振り返り」を妨げ、結果として選手の成長を遅らせます。