守破離(しゅ・は・り)とは日本の武道や芸術などにおける師弟関係のあり方を表す言葉で、弟子が師匠の元を巣立つまでのプロセスを示しています。
①「守」→師匠から教わる「型」を忠実に守ること
②「破」→「型」を自分に合わせて微修正することで既存の型を破る
③「離」→「型」に囚われず事を自在に操れるようになること
指導者が関われるのは①と②が大半だと思います。 古くから「型破り」という言葉がありますが、これは①から②への移行を指しています。つまり「型を破るためには、まず『型を知る』『型を会得する』」ということから始めなければならない、要するに「基本が大事」ということですね。
稀にいきなり③からデビューする人が居ます。
いわゆる「天才」です。
天才に指導者は必要ありません。すでに③に居る訳ですから、①や②に引き戻そうとする指導者はむしろ邪魔者なのです。
指導者にとって一番難しく、そして大事な事は選手が①から②に移行する事をどれだけ後押しできるか、ではないでしょうか?単に「型が崩れているのか」それとも「型を破って進化しようとしているのか」見極めは難しいです。やり方を間違えると①から②への移行を妨げる、俗に言う「型にはめる」指導になってしまいます。
①をしっかり指導する。そして②への移行を後押しする。
そういう指導者でありたいと思います。