10月1日の「勝ち方よりも負け方にこだわる」という投稿に対してとてもたくさんの反響を頂きました。ありがとうございますm(_ _)m その中で、プライベートメッセージの中に「勝ち方にこだわる時ってどんな時ですか?」という質問を頂きました。
今回はそのことについて書きたいと思います。
私は「勝ち方へのこだわりの大切さ」を実感したエピソードがあります。高校3年生の夏の大会の時です。 当時私は投手として試合に出ていました。バッテリーを組んだのは同級生の控え捕手。公式戦の経験は私の方が数段豊富でした。 その試合で相手の4番打者を迎え0ボール2ストライクに追い込んだ時、私は「当然1球外して様子を見るか、釣り球で誘うか・・・」と考えていました。しかし、その捕手が出したサインは「内角低めストレート」でした。私は2回首を振りましたが、その捕手は頑としてサインを変えませんでした。「内角投げろ!」と。
「打たれても知らんぞ」と思いながら内角を思いっきり攻めて、結果は3球三振になりました。 結果はともかく、どうもそのサインが腑に落ちなかったので、ベンチに戻った時にその捕手に「どうして?あそこは外すのがセオリーだろ?」と聞きました。
すると彼は
「この試合はロースコアゲームになる。ワンチャンスでひっくり返されるリスクもある。あのチームはあいつが打線の柱。あいつを力でねじ伏せておけば、相手は『うちの4番が力でねじ伏せられた。かなわない。』と思うだろう。1つの三振以上の効果があるし、この後の試合を有利に運べる。リスクはあったけど。」
と涼しい顔で答えました。 その試合、私はあわや完全試合の投球で快勝しました。
それ以来、私は「勝てばいい場面か、それとも勝ち方にこだわらなければならない場面か」をいつも考えます。そしてそれは野球に限らず仕事においても「結果を出せば良いのか、結果の出し方にもこだわらなければならないか」ということを考えます。
もちろん結果は大事です。でも時には「結果の出し方」にこだわることは「プロセスの質」を向上させるためには必要なことなんだと思います。