ビジネスの世界において「優先順位」というものが議論されることが多々あります。「何から取り組むか順序をつけて着手」することは一見、良さそうな判断に見えます。
しかし実際には「順位はつけるもののすべてをやらなければならない」と思うと、結局全てが中途半端になることがよくあります。何かを確実に得たいならば「代わりに何を捨てることを許容するか?」という覚悟も重要です。
選手の育成も同じだと思います。 「あれとこれも」と欲張ると全てが中途半端になったり「出来てないこと」ばかりが目に付くようになり、選手を減点法で評価する傾向が強くなるように思います。
私自身、ある程度高いレベルでプレーしてきたので、子どもたちを診ていると「出来てないこと」が目に付きます。だけど指導者にも「我慢」が必要なのです。
「現段階で最も身につけるべきもの」を明確にし、それを確実に身につけるためには何かを一時的に我慢する、もしくは出来ないことを許容するという姿勢が必要だと思います。 それは決して「妥協」ではないと思います。