「球数制限をすることで投手の故障は防止できる」
と思っている指導者が意外に多いことに愕然としてしまいます。
そして今の少年野球では投球練習の量があまりにも少ない。
セミナーなどでも50~80球程度を推奨する講師も多いがこの方々は野球の競技特性を理解して言っているのか?よく考えて欲しい。
プロ野球投手の1イニングあたりの平均投球数は13~15球程度。コントロールの悪い少年野球の場合もうちょっと多いだろう。7イニング投げると100球を超える。つまり練習よりも多くの球を投げることになる。試合で普段の練習量を超える負荷をかけることは投球動作を乱すことにより、投手の故障リスクは高まります。
誤解しないで頂きたいのですが「練習でたくさん投げろ」と言っているのではありません。50球程度しか練習させないのであれば、試合では3~4回を目処に継投させるべきだと思っています。個人的には少年野球は5イニング制にしても良いと思います。
本質的には球数やイニング数などルールの整備よりも、指導者が投球動作と関節への負荷の関係を体系的に理解し故障を防止する指導技術を身につけるべきだと思います。
球数制限は、指導技量の低い指導者による「特定の投手に対する酷使」から、将来ある子を逃すための施策でしかありません。